西武台アカデミア【僧侶という職業】

2016年06月01日
  • 学校情報

今回は巣鴨にある龍源山功徳院住職の松島龍戒様をお招きして、ご講演していただきました。高野山で3年間修行を積まれ高野山大学大学院で修士課程を修了し、東北大学より臨床宗教士の資格認定を受けるなどの経歴をお持ちです。

テーマは『僧侶という職業』というものでした。

知っているようで知らない仏教用語(ありがとう、縁起など)から始まり、ご自分の僧侶になるまでの生い立ち、僧侶になるにあたっての悩みなども含めて、話されました。生徒が興味を持てるよう画面も工夫され、語り口も楽しく聞き入ることができるものでした。第一部では基礎編としてブッダがこの世に生まれたときからの仏教の歴史、お寺の役割やお墓のこと、仏教がお葬式やその後の法事など死にまつわる仕事を担っているだけで無くむしろ今生きている人たちのために行うものである。と言うお話でした。それは、健康や何かに合格するための祈願、仏教体験、何かに悩んでいる人たちを救うなど生きている人を支える仕事だということには新鮮な感覚を覚えました。

好きな仏教の教えベスト5の紹介では、

1 涅槃寂静(ねはんじゃくじょう):幸せになりたいという思い

2 諸行無常(しょぎょうむじょう):全てのものは絶えず変化しているもの

3 諸法無我(しょほうむが):人はいろいろな面を持っているもの

4 一切皆苦(いっさいかいく):世の中思い通りにはならないないもの

5 中道(ちゅうどう):偏見を持たないようにすること

の5つをお話になりました。

第2部では、「諸行無常」「不易流行」の考え方から現代における新しい取組を紹介されました。この中では、緩和ケア病棟など医療現場でのボランティア活動、お経を親しみやすく伝えるために、一般社団法人現代仏教音楽研究会を設立し、お経や仏教声楽「声明」を楽しんでもらえる仏教音楽コンサートを開催したり、CD・書籍を通しての活動も紹介されました。また、インターネットを活用しての活動も紹介されました。

新しい時代に合った住職としての活動には興味を持った生徒も少なからずいたようです。ご家庭でもどのような話があったのか話題にしてみて下さい。

学校だより6月号より

DSCN7077 のコピー

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